屏東県竹田郷にある屏東県客家文物館は、六堆客家文化を発信する博物館。六堆地区住民の暮らしを命がけで守った義民を祀る、忠義祠に隣接しています。
六堆とは
清の第四代皇帝・康熙帝(こうきてい)の時代、中国大陸から大勢の客家の人々が、海を渡って台湾へやって来ました。現在の屏東県から高雄北部に定住した客家の人々は、自分たちの生活を守る為に独自の自治組織を結成します。この自治組織は、竹田郷(中堆)、内埔郷(後堆)、長治郷・麟洛郷(前堆)、新埤郷・佳冬郷(左堆)、高樹郷・高雄市美濃区・杉林区・六亀区(左堆)の六つの地区の住民により構成された為、六堆と呼ばれるようになりました。
屏東県客家文物館について
屏東県客家文物館は2001年に開館。文物館の建物は「土樓圍籠屋」呼ばれる様式で建設されています。コロシアム又は中国福建省の円形土楼を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。館内では、客家の人々が受け継いでこられた生活習慣や文化を学ぶことができます。
屏東県客家文物館の地下1階と1階・2階に展示室、他に普段開放されていない典蔵室(収納庫)や図書室、客家文化の学習する教室などがあります。
屏東県客家文物館の展示室
1階の展示室では、六堆客家の歴史や客家の庶民文化が紹介されています。また、2階の展示室では、客家の産業、文化、歴史や伝統、芸術などが紹介されています。
敬字亭(惜字炉)は、勤勉な客家の人々が、文字にも神様が宿ると考えて作った、文字を書いた紙を焼く炉。客家の人々が暮らす集落を訪れるとよく見かけます。
先祖崇拝を重視する客家の人々が、代々守り続けたお墓。
こちらでは客家の民族衣装「藍衫」の作成工程を紹介。藍染された生地の藍色が私は好きです。
面帕粄(粄條)は客家のライススードル。少し細めのきしめんのような感じに見えます。その製造過程を紹介しています。この他に民具など沢山の文物が展示されています。
屏東県客家文物館の行き方
最寄り駅は、台鐵屏東線の西勢站。駅前の道・龍南路を屏東市方面へ歩くとT字路にでてきます。この道を左折してすこし歩くと、右手に忠義祠と屏東県客家文物館が見えてきます。
屏東県客家文物館の基本情報
住所:屏東県竹田郷西勢郷龍門路97號
電話番号:08-7694722
開館時間 09:00-17:00 ※月曜日及び國定假日
入館料:無料