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五溝村 客家の人々が開墾 水の生まれる里

和興鍾家夥房

台鐵潮州駅前から乗車したバスが市街地を離れると、車窓から風に揺れる檳榔の木々が見えました。降り立ったのは、台湾南部・屏東県萬巒鄉にある五溝水。バス停に降り立つと、川のせせらぎが聞こえてきます。

この水はどこから来たのでしょうか?それは、五溝水から望む山並み・大武山からです。この大武山に降り注いだ雨水は、地表から浸透して地下水となり地中を流れた後、この地でこんこんと湧き出ているのです。

この水を活かし、大地を開墾して集落を作ったのが、1700年頃に中国大陸から移り住んだ客家の人々でした。以来この地に根を下ろし、それぞれの家系で今に受け継がれています。

人々が生活する夥房や先祖代々の位牌を祀る宗祠等、現在も使用されている客家の伝統的な家屋を見学することができる五溝水。先人の偉業などファミリーヒストリーに耳を傾けながら、建物を彩る屋根の燕尾脊やマジョリカタイル等じっくりと見てまわりましょう。

いつしか時が経つのを忘れて、客家文化の世界にどっぷりと浸かっている自分に気が付くことでしょう。

まるで湧き出る水の音が、好奇心の泉へ我々を誘うように…私はいつか再び五溝水へ足を運びたいと思っています。

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