屏東縣内埔郷にある「六堆客家文化園区」は、小さなお子様から大人の方まで楽しむことができる、六堆客家文化のテーマパーク。苗栗縣にある台湾客家文化館と共に、台湾客家の情報を発信されています。
六堆客家文化園区への行き方
台湾鉄路の屏東駅前にある屏東轉運站(屏東バスターミナル)から、屏東客運の路線バスを利用します。台湾好行バス屏北線か、屏東~水門を結ぶ8230次路線バスに乗車して、六堆客家文化園区で下車。
台湾好行バス屏北線は、「平日」屏東轉運站→六堆客家文化園区は、8:00、12:00、16:00に出発する3便、六堆客家文化園区→屏東轉運站は、9:33、13:33、17:33に出発する3便が運行され、「休日」は、屏東轉運站→六堆客家文化園区は、8:00、10:00、12:00、14:00、16:00に出発する5便、六堆客家文化園区→屏東轉運站は、9:51、11:51、13:51、16:06、18:06に出発する3便が運行。(2019年4月現在)
六堆客家文化園区とは
六堆客家文化園区の六堆とは、客家の人々が多く暮らす現在の高雄市から屏東県にかけてのエリアで、地域ごとに結成された6つの自衛組織義軍の総称。康熙60年(1721年)に発生した、朱一貴の動乱を契機として、以降、清から日本へ統治が移行される際に、反対・抵抗した際などにも活躍しました。
なお、6つの自衛組織義軍は、中堆(竹田郷)、先鋒隊(萬巒郷)、後堆(内埔郷)、前堆(麟洛郷、長治郷)、左堆(佳冬郷、新埤郷)、右堆(美濃郷、高樹郷)です。()内は現在の地域名。
六堆客家文化園区内には、イベントスペース(演芸ホール)をはじめ、いづれも客家文化のシンボルのひとつ・油紙傘(唐傘)をモチーフにした巨大な建物が6つ並んでいます。それぞれ、インフォメーションやフードコート、客家文化をデザインした雑貨を販売するお店、展示スペースなどがあります。まずはインフォメーションで園内マップを入手して、散策をはじめるとよいでしょう。
菸樓展示館
花蓮県や高雄市美濃区等で田畑や集落の中を街歩きしていると、大きな屋根の上に煙突のように小さな屋根がのった洋館のような建物に出会うことがあります。これは煙草(たばこ)の乾燥小屋で、「菸樓」と呼ばれています。この中では収穫されたタバコの葉を乾燥させていました。
菸樓には、「大阪式」や「廣島式」といった日本の地名を冠した建築様式があり、台湾では「大阪式」の菸樓が最も多かったそうです。ちなみに六堆客家文化園区の菸樓展示館は、大阪式。
建物内には煙草の乾燥室などレプリカとあわせて展示されていて、往時の状態をリアルに再現されています。
礱間
「礱間」は、精米に関する展示館。中に入ると、見上げるほど巨大な精米の機械が出迎えてくれます。消火活動で使うホースのようなベルトで繋がれた精米機は、どんな動きをしていたのか気になりました。日本統治時代に持ち込まれた、代表的な農作物のあげられるお米と煙草(タバコ)。その栽培には、日本から渡ってきた移民の人々だけでなく、客家の人々も携わっておられたことを学びました。
食事
六堆客家文化園区には、客家料理を食べることができるフードコートがあります。館内には客家料理を提供するお店の他、鳳梨酥や麻花捲など販売するお土産やさん、ドリンクスタンドなど沢山のお店が集まっていて、大勢の人々で賑わっていました。
今回は、2017年の屏東粄條文化節で粄條三兄弟に選ばれた、徐粄家さんで食事をとることに。お目当ては、お米で作った麺「粄條」です。
燙粄條(60台湾ドル)は、熱々の麺にもやし、ネギ、肉味噌がのっており、混ぜ麺のようにしていただきました。きしめんとうどんのハーフのように平たい麺は、モチモチとしてプルプル。シンプルだけど奥深さを感じる味わいです。
雞腿飯(90台湾ドル)は、鶏肉に煮卵という親子ペアにトウモロコシ、きゅうりなどが白ご飯の上にのったお弁当。彩り豊かで見た目にも美味しく、食べて美味しく完食です。
お土産
お店の内に入ると、油神傘がお出迎え。客家の人々を象徴するデザインのひとつになっている、花柄のスカーフや帽子、洋服が目を引きます。
六堆客家文化園区の基本情報
住所:屏東縣内埔郷建興村信義路588號
開放時間 09:00-17:00 ※火曜日定休