祖堂と護龍(住居)が連なる宗祠の中では、屏東県で一番の規模を誇る「劉氏宗祠」。1864年(同治三年)から建設が始まり、6年後に完成しました。また、1921年(大正10年)には、劉氏宗祠の前を流れる川に沿ってバロック様式の塀と門、北側と南側に門樓を建て増しされています。春と秋に2回には、お祭りが執り行われるそうです。
バロック様式の塀と門
川から劉氏宗祠へ続く広場には可愛らし獅子をのせた門があり、モダンなデザインの塀に囲まれています。
劉氏宗祠 三門樓
劉氏宗祠には、正面中央と北側、南側に三つの門樓があります。いずれの門樓にも、左右両サイドにツバメの尾のように反りあがった燕尾形式の屋根に特長があります。
正面中央の門樓「劉氏宗祠」
正面中央の門樓「劉氏宗祠」は、粘土を固めて乾燥させた土埆造です。
右側には「一等人忠臣孝子(親孝行をよくすること)」「金精常照閣」
左側には「二件事讀書耕田(田畑を耕し読書をよくすること)」「鐵漢尚名樓」
劉氏一族の家訓を後世へと受け継いでゆく、勤勉な客家の人々の一面を捉えた門だと思いました。
北側の門樓「重光樓」
北側の門樓「重光樓」は、赤煉瓦を用いた紅磚造で外部に石膏が施されています。
南側の門樓「然藜閣」
南側の門樓「然藜閣」も、赤煉瓦を用いた紅磚造で外部に石膏が施されています。重光樓と共に1921年に建設されました。
劉氏宗祠祖堂
劉氏先祖代々の位牌を祀る祖堂。
祖堂の中には、1921年の建て増しの際に当時の潮州郡守だった池田鳴遠から贈られた祝詞が掲げれています。
劉氏宗祠の基本情報
住所:屏東縣萬巒鄉五溝村西盛路70號