嘉義市立博物館は、嘉義に関する自然科学や嘉義ゆかりの美術作品にふれることができる総合博物館です。
嘉義市立博物館への行き方
台鐵嘉義駅から林森東路を歩き、忠孝路へ入って阿里山森林鉄道の踏切を渡った左手にあります。路線バスは、文化中心(嘉義林務局)が最寄りのバス停。
嘉義市立博物館の館内
1階は地質ホールで、北回帰線が通り雄大な阿里山を一望する嘉義を地質学の見地から紹介。2階は化石ホールで、嘉義周辺で出土した化石を展示しています。そして3階が陳澄波記念区。
陳澄波
陳澄波さんはここ嘉義に1895年に生まれました。1917年に総督府国語学校(今の国立台北教育大学)を卒業後、教師として教壇にたつも絵画への情熱を捨てきれず退職。日本の東京美術學校に留学し、在学中の1926年に出品した作品「嘉義街外」が、帝国美術展覧会に台湾人で初めて西洋画部門で入選しました。その後、彼は生まれ育った嘉義や台湾各地などの風景をモチーフにした作品を数多くの残します。しかし1947年の二二八事件で銃殺されてしまいますした。嘉義市のシンボルになっている噴水公園や嘉義公園などで、数多くの陳澄波さんの作品のレプリカが屋外に展示されているのを目にします。
陳澄波記念区
ここでは陳澄波の生い立ちや遺品が、時系列で展示されています。特に目を引いたのがご子息とやりとりた手紙。その文面を目で追うと子を思う親心が伝わってきて、ふと目頭が熱くなるのでした。また手紙は日本語で書かれたもの、後に中国語で書かれたものとあり、治める国によって使う言語を変えなければいけなかった台湾の人々の苦渋を窺い知ることになりました。
見学後、バス停に向かう途中に大きな陳澄波さんのブロンズ像に出会いました。
そこに記されているのが、彼が生前残した「我是油彩化身/僕は油絵の化身」というコメントです。
嘉義市立博物館の基本情報
住所:嘉義市東區忠孝路275之1號
電話番号:05-278-0303
開館時間 9:00-17:00※月曜休館
訪問日 2013.7.16